読者のみなさんこんにちは!
FTJS!ジャムセッション講座運営事務局の畠山です。
今回はジャムセッションの原点に返って
【演奏が失敗し、自分を責めてしまう原因】というお話。
目次
●弾き気ってなに?
●ネガティブな弾き気は自分を責める原因になる?
【弾き気ってなに?】
弾き気(ひきき)とは、FTJS!の造語です。(笑)
楽器を弾くの「弾く」です。
主に弦楽器や鍵盤楽器の人の使う言葉なので、
ドラマーの方は「叩き気」
管楽器の方は「吹き気」とでも言い換えてもいいかもしれませんが
叩き気とか言いにくいですよね。(笑)
(肩叩き機みたいです。)
ここでは「弾き気」で統一します。
これは読んで字の如く
「弾きたいと思う気持ち」です。
これが無いと楽器演奏は始まらない。
(楽器演奏したいという気持ちそのものでもあります。)
しかし、そればかりが出てしまうと
とんでもない失敗に陥ります。
弾き気には
ポジティブ(前向き)な弾き気と
ネガティブ(後ろ向き)な弾き気があります。
どちらもその気持ちが強すぎると
行き着く先は同じ
「視野が狭くなり、周りの音が聞こえなくなり、
結果的に大失敗に至る」というもの。
ポジティブな弾き気はそのまま
「弾きたい」という気持ちそのものですが、
これが肥大化してしまうと
「オレがオレが」となってしまうのですね。
そうなってしまっている人は
自分の楽器の音が大きすぎて
周りの音をかき消している事に気づいていなかったり、
そもそも大事な打ち合わせを聞いていなかったりします。
人の話を聞かないで
ずーっと楽器いじっている人は要注意です(笑)
この気持ちが強い人はちょっとおさえるくらいがちょうどいいです
しかし、このタイプよりも圧倒的に多いのが
ネガティブな弾き気の持ち主です。
【ネガティブな弾き気】
ネガティブな弾き気は
強迫観念から来る弾き気です。
つまり
「弾きたいから弾くという気持ち」ではなく
「弾かなきゃいけないから弾くという気持ち」です。
そんな強制的にやらされる事なんてあるの?
と思うかもしれませんが、あるんですよ。これが。
スパルタコーチのいる部活とかの「環境」
もっというと自分で自分を脅迫してしまうのです。
自分に対して
「絶対音間違えるなよ」
「メンバーに迷惑かけるなよ」
「聴衆に恥さらすなよ」
と脅しをかけて
「間違えちゃいけない、ちゃんと弾かなきゃ」と思わせるのです。
前回の僕の記事で、
「過度な緊張はパフォーマンスを著しく低下させる」という
話をしました。
そうなのです。
自分で自分を脅迫すればするほどに
自分のパフォーマンスは低下して行くという悪循環に入ってしまう
しかも、そこで失敗してしまえば
「やっぱり失敗した。言わんこっちゃない」
そうやって、
でも、考えてみてください。
何もかもどんな状況でも「完璧にできる」という状態以外はダメ
としてしまうのは無理な話ではないですかね?
集中力、体調、気候、聴衆の数、筋肉疲労、楽器の具合
様々な状況下で100回やって100回ともうまくできる保証って
音楽は事細かに採点される状況はカラオケマシンやコンクールくら
そういう採点基準で高得点過ぎると今度は
「機械みたいだ」とか「歌心が無い」
「完璧」「うまい」という表現ほど
曖昧でいて、
逆の意味の「下手」や「ダメ」もそうですね。
それならば、
「ベストを尽くす」
それを踏まえた上で、
「間違えても、止まらずに演奏できたらいいや」
「メンバーに迷惑かけちゃっても、謝って次頑張ればいいや」
「恥かいても自分もメンバーも聴衆も結果的に楽しめたらいいや」
って軽く考えて演奏できた方が、きっと楽しいですよね。
特にアドリブに関して言えば、ほとんど自由ですし。
そしてそれは、
いい意味での「また弾きたいという気持ち」になって
次の演奏機会に繋がって行くのです。
回数を重ねれば、どんなに歩みの遅い亀さんでも前には進みます。
もしネガティブな弾き気が強く出過ぎて
辛くなっているという方がいらっしゃったら
少し方の力を抜いてみてはいかがでしょうか?
もちろん、「そんな簡単に言うけど出来ない!」
という気持ちも分かります。
でも、速いパッセージを演奏するのだって
いきなり簡単に出来なかったはず…
徐々に徐々に出来ることが増えて、
徐々に徐々に速く弾けるようになってきたはずです。
身体的なことにも時間と経験が必要なのと
心も同じです。
「時間」が必要なこともありますから、
ゆっくりやっていってくださいね。
今回はここまで!
今回の内容が少しでも参考になれば幸いです。
みなさんの音楽ライフが
より豊かになっていくことを願っています♪
今回もお読みいただきありがとうございました。
執筆は畠山勇一。またね!
Category Archives: アドリブのコツ
極度に緊張した時にどうなってしまうのか?
読者のみなさんこんにちは!
FTJS!ジャムセッション講座運営事務局の畠山です。
今回はジャムセッションの原点に返って
【緊張をあなどってはいけない!】というお話。
目次
●極度に緊張した時にどうなってしまうのか?
●本番に出来る事を絞って割り切る
【極度に緊張した時にどうなってしまうのか?】
人それぞれ、そのときの状況により
度合いは異なりますが
誰しも緊張はします。
適度な緊張はパフォーマンスを高めることにもなりますので
緊張感を完全に排除しなきゃという事はありませんが、
極度の緊張はパフォーマンスをよろしくない方向へといざないます
手足が震えたり、肩の筋肉がこわばったりして
思うように身体が動かないという問題もあれば、
多くの人が
「頭が真っ白になった」というような
思考停止状態に陥ってしまいます。
演奏中の話ではないのですが、
ついこないだ講座が行われた時に
インストラクターに当てられた生徒が
「ダイアトニックコードを順番に一つずつ言って行く」
という事をしていました。
確かにキーについてよくわからない人は
どこに♯や♭がつくかは分かりませんが、
それを除くと、
アルファベット7つを順番に言うだけような事です。
Cの次はDだし、Gの次は戻ってきてA
ただそれだけなのに
いざパッと当てられると
音楽理論に自信が無かったり苦手意識があると
途端に緊張してしまい、
頭が真っ白になり答えられなくなってしまう。
そして、自分の番が終わりホッと肩をなで下ろすと
「あ、そんな単純な事を聞かれていたのか」と気づく。
そんなことは演奏や発言にとどまらず
あらゆる発表の場で良く見受けられますね。
【本番に出来る事を絞って割り切る】
本番は必ず緊張します。
そして、当事者の自分は
目の前のできごとをこなす事で
いっぱいっぱいになっているので、
普段の自分とのギャップに気づきづらいのです。
足が震えている事は分かっても、
いつもよりちょっとばかし力んで演奏している事は
分からないかもしれません。
でもそのちょっとばかしの違いが積もり積もって
予想以上に疲労が溜まって後半には手が回らなくなってしまったり
意外と呼吸が浅くなったり止めてしまっていたりして、
息切れを起こしてしまったり、
大きな失敗に繋がって行きます。
例えば分かりやすくテンポにたとえると
いつもは140くらいまで安定して出来るフレーズがあったとした
まずそれは本番で140のテンポで演奏できる可能性は低いと見た
それどころか本番は心拍が上がり全体が高揚していると
テンポ150くらいになっているかもしれません。(笑)
自分のパフォーマンスの100%を
駆使しないと演奏できないものは失敗もつきものだと
割り切ってしまった方が心は楽かもしれません。
譜面の演奏はもちろんのこと
セッションでもテーマやキメの演奏はこの類いですね。
この点は練習をして
心身的な余裕を日々の中で身に付けて行く事が大事になります。
しかし、自分のアドリブに関しては
演奏するフレーズは自由なので
つまりは難易度を自分で設定できます。
どんなアドリブをしたいのか?
それを考える時に
「平常時にこれくらいできるなら、
本番は余裕を持ってこれくらいの演奏にしよう」
とテクニックレベルを余裕を持てるくらいまで絞って
アドリブのストーリーをイメージしておくと
良いアドリブ演奏に繋がって行きます。
また、そうやって準備しておく事で
他のメンバーやオーディエンスに煽られて、
更に盛り上がりを要求された時に
もう一段階盛り上げることも出来ます。
今回のおさらい
・緊張している時の自分に起こる変化を侮っては行けない
・100%を発揮しなくてもこなせるようにイメージし、
ここらへんが緊張とウマくつきあう秘訣なのかもしれません。
今回はここまで!
今回の内容が少しでも参考になれば幸いです。
みなさんの音楽ライフが
より豊かになっていくことを願っています♪
次回はFTJS!生は耳タコな「弾き気」についての話です。
今回もお読みいただきありがとうございました。
執筆は畠山勇一。またね!
リズムだけでメロディを表現する
https://www.youtube.com/watch?v=Ki-U6YvTpJw
※これは今回の記事を書いていた思い出した動画です。
FTJS!では過去にこんな試みの動画を配信していました。
今回は【リズムだけでメロディを表現する】というお話。
FTJS!ジャムセッション講座運営事務局の畠山です。
前回までの内容をザックリ言うと
「テーマ練習するといろいろとアドリブに活かせるよ!」
という流れで書いてきました。
今回は番外編です。
目次
●ドラマーが出来て他の楽器が見落としがちな事
●嘘か真か?ビリーズバウンスの逸話
【ドラマーが出来て他の楽器が見落としがちな事】
突然ですが、
ドラマーに出来て他の楽器が見落としがちな事って何だと思いますか?
ヒントはドラム(もしくはパーカッション)の特性を考えてみると見えてきます。
それは
「リズムだけにフォーカスすること」です。
音程のある楽器のプレイヤーは音程にばかり耳がいきがちです。
もちろん、明確な音程が出せてしまうからこそ
出来るだけ正確なピッチで演奏するということが要求されてしまう
それがその楽器に与えられた宿命ですので半分は仕方の無い事です。
しかし、リズムにフォーカスして初めて見えてくるものもあります。
今までテーマの話をしてきましたので、
皆さんも練習した事のあるテーマを思い浮かべてみてください。
そのテーマのリズムだけ抜き出してイメージできますか?
実はソリストのメロディをしっかりと聴いている
ドラマーはそういう事が出来るのです。
歌心のあるドラマーは
時にはスネアドラム一台の抑揚だけで
時にはドラムセット全体のザックリとした音程感を利用して
テーマメロディやその時の印象的なメロディを
表現してしまいます。
当然そこには明確な音程はありませんが、
でも、
そのテーマが聞こえてくるのではないか思うほどの表現力で
演奏する人もいます。
音程楽器だと
どうしてもリズムにフォーカスするというのは難しいですが、
「1~2音だけでそのテーマを表現してみる」
なんてイメージで練習してみると面白いかもしれません。
そんな風にしてみると
「あれ?枯れ葉って実は最後の8小節以外ほぼ同じリズムじゃん」
とか分かってしまうんですよね。
フレーズのバリエーションを出すには
リズムがどうなっているのかを知ることが
とっても大事な事なので
「リズムにフォーカスして演奏する」というのをぜひ取り入れてみてください。
【嘘か真か?ビリーズバウンスの逸話】
上の話と関連した話で、
面白い話を聞いたのでシェアしたいと思います。
ジャズ好きの人なら
もしかしたらもっと詳しく知っているのかもしれませんね。
ジャズブルースのセッションナンバーの
チャーリーパーカーの作った「ビリーズバウンス」の逸話です。
「ビリーズバウンスはタップのリズムにメロディをつけた!?」
というもの。
チャーリーパーカーが
道ばたでタップをしているダンサーの
リズムを気に入りそれに音程をつけた曲で
そのタップダンサーの名前がビリーだったとかなんとか…
信じるか信じないかはあなた次第です(笑)
まぁその逸話はさておき、
チャーリーパーカーのテーマは
リズムがトリッキーなものが目立ちますね。
それはやはり
タップダンスが好きなくらい
リズムに強いからこそ出来たのではないかと思うのです。
作曲家、とまでは行かなくても
アドリブ演奏は「即興作曲」をしているようなものです。
作曲にはリズムは切っても切り話せない要素です。
名プレイヤーを見習って
リズムにフォーカスするのもたまにはいかがでしょうか。
はい、
これで一旦この「テーマ練習」シリーズを終わりたいと思います。
今回の内容が少しでも参考になれば幸いです。
みなさんの音楽ライフが
より豊かになっていくことを願っています♪
今回もお読みいただきありがとうございました。
執筆は畠山勇一。またね!
テーマを覚えたらやって欲しいリズム練習
読者のみなさんこんにちは!
FTJS!ジャムセッション講座運営事務局の畠山です。
今回は
【テーマを覚えたらやって欲しいリズム練習】
というお話。
前回までの内容をザックリ言うと
「テーマ練習するといろいろとアドリブに活かせるよ!」
という流れで書いてきました。
今回も応用編です。
目次
●リズムを理解する
●リズムを変えて演奏してみる
【リズムを理解する】
この記事を読んでいる人は多かれ少なかれ
曲のテーマ(曲のメロディ)を練習した事がある人が
多いのではないでしょうか?
では次に
そのリズムがどんなリズムかを把握して演奏していますか?
もっと具体的に言うと
そのメロディが乗っかっている
ドラム(リズム)パターンをイメージして歌う事が出来ますか?
リズム隊の人は意外と
ハーモニーやメロディの細かいところが聞こえていないのと同時に
メロディ楽器はリズムやハーモニーを気にしていない事が多いです
細かい部分は置いといて
今回は意識して欲しい部分を一つだけに絞って行きましょう。
「そのメロディはイーブンか跳ねているか?」
どういうことかというと
主に8分音符で、裏拍の位置が
真ん中あたりにあるか?
たまっているか?
という「タメ」の違いです。
聞こえ方は
イーブンなのが「タタタタタタ…」だとすると
跳ねてるのは「タッタタッタタッタ…」と聞こえます。
これは結構大事な事です。
ロック系のセッションであれば
8ビートかシャッフルかという違いですね。
ジャズ系のセッションであれば
4ビート(スイング)なのかボサノバなのかというちがいです。
これが意識できているかどうかで自由度が全然変わってきます。
【リズムを変えて演奏してみる】
特にジャズ系のセッションで良くあるのが
「テーマはボサノバなのにアドリブにはいると4ビート」
というようなリズムチェンジです。
また当然のようにその曲を
ボサノバだけでやったり
4ビートだけでやったりする事もありますし、
自分のアドリブの時だけリズム隊からリズムチェンジを仕掛けられ
なんてこともあります。
この場合
ボサノバはイーブンなリズムで
4ビートは跳ねたリズムです
4ビートはハネ系と行っても、
8ビートやシャッフルなど
ビート感の強いタテノリ系のリズムに比べて
拍の感覚が曖昧なので、
曖昧なまま曲を通す事も出来てしまいます。
ですが、このタメを意識的にコントロールする事で
どんなリズムの上でも
テーマを演奏したり引用したり出来るようになります。
前回の記事で
「スタンドバイミー」と
「A列車で行こう」のAメロ
「イパネマの娘」のAメロ
は若干の違いはあれど
「コード進行の大枠は同じ」という解説をしましたが
それぞれリズムは
スタンドバイミーは8ビートなのでイーブン
イパネマはボサノバなのでイーブン
A列車は4ビートなのでハネ系
とリズムが違います
それぞれのリズムにハマるようなイメージで
歌わせ方を変えられるとリズムの柔軟性が増します。
また、テーマに限らずそれこそアドリブで
イーブンのリズム隊の上で
跳ねたリズムであえてソロをとったり
その逆にしたりして
「あえてウネリを出して緊張感を出して盛り上げる」
なんてこともあります。
(戻って来れないと大変な事になりますが 笑)
こういうようなリズム遊びが出来るようになると
より自由になります。
まとめると
・練習中のテーマメロディのリズム特性(イーブンかハネか)
・それを自在に歌い分けられるようにしよう!
今回はここまでです!
次回は番外編
「リズムだけでメロディを表現する」です。
今回の内容が少しでも参考になれば幸いです。
みなさんの音楽ライフが
より豊かになっていくことを願っています♪
今回もお読みいただきありがとうございました。
執筆は畠山勇一。またね!
テーマとテーマをメドレーにして繋いでみる
読者のみなさんこんにちは!
FTJS!ジャムセッション講座運営事務局の畠山です。
今回は【テーマとテーマをメドレーにして繋いでみる】
前回までは
「テーマを沢山練習するとアドリブに活かせる」
「テーマをアドリブに活かすにはまずはメロディフェイク」
「テーマの一部のみを引用しあとは自由にアドリブする」
「テーマを他のキーでも演奏できるようにする」
という流れで書いてきました。
今回も応用編です。
目次
●ディグリー視点でコード進行を把握する
●テーマとテーマをメドレーにして繋いでみる
【ディグリー視点でコード進行を把握する】
ディグリーとは
コード進行をローマ数字で表記する方法のこと
たとえば、
キーCの
F-G-C-Amというコード進行と
キーFの
B♭-C-F-Dmというコード進行は
一見すると全然違う進行にみえますが、
これをディグリーで表記すると
どちらも実はIV-V-I-VImとなり、
コード進行の特性は全く同じなのです。
キーが変わると全然違うコード進行に見えても
「キーを揃えてみれば実は同じコード進行が使われている」
そんな曲はいっぱいあるのです。
僕は個人的な動画を作成するにあたり、
いろんなJ-POPのサビのコード進行を調べました。
そして、
日本の曲には3大コード進行というものがある事が分かりました。
「王道進行」「カノン進行」「小室進行」です。
※これについてはいろんな人がネットで書いているので、
興味のある方はぜひ調べてみてください。
また、ジャズのスタンダードの多くは「IImーV7」
循環「I-VIm-IIm-V7」とそれの変形ばかりです。
そういう視点でいろんな曲に触れると
曲を覚えるのも一気に楽になりますし、
共通点を探すのはとても面白い事です。
【テーマとテーマをメドレーにして繋いでみる】
以前僕はこんな記事を書きました。
「音楽理論は曲の共通項を知るために使おう」
https://jamsession-web.sakura.
ここでは
スタンドバイミーと
A列車でいこうのAメロのコード進行は
若干の違いはあるが
同じだという事を話しています。
さらにいうと
ボサノバの名曲「イパネマの娘」のAメロもまた
ほぼ同じです。
これが分かれば、
キーを同じにして
メドレーにしてみると
これもまたとってもアドリブの練習になります。
ただ繋げただけで
なぜアドリブの練習になるのかって?
アドリブのフレーズは
手癖でパラパラ演奏するよりも
「頭の中のイメージと実際の音が直結した演奏」が理想です。
そして、テーマ演奏は間違いなく
「頭の中に明確なイメージのあるメロディ」なので
フレーズと直結しています。
それをリアルタイムにスムーズに繋げて行くには
「
というように
頭のイメージを先に先に持って行く必要があるのです。
まとめると
テーマメロディのメドレーには
・頭の中のイメージと実際の演奏を直結できる
・先に先にイメージを持って行き、
という効果があります。
テーマのメロディの間にアドリブを挟んで
そこからまた別のテーマへとスムーズに繋いで行くのもまた良い練
やってみると、結構難しいです。
でも楽しくていい練習になりますよ!
ぜひチャレンジしてみてくださいね♪
次回は応用編その3
「リズムを変えてテーマを演奏しちゃおう!」です。
今回の内容が少しでも参考になれば幸いです。
みなさんの音楽ライフが
より豊かになっていくことを願っています♪
今回もお読みいただきありがとうございました。
執筆は畠山勇一。またね!
テーマ練習を更に広げる
読者のみなさんこんにちは!
FTJS!ジャムセッション講座運営事務局の畠山です。
今回は【テーマ練習を更に広げる】というお話。
前回までは
「テーマを沢山練習するとアドリブに活かせる」
「テーマをアドリブに活かすにはまずはメロディフェイク」
「テーマの一部のみを引用しあとは自由にアドリブする」
という流れで書いてきました。
今回は応用編です。
目次
●ナンバリングシステムで把握する
●他のキーにしてテーマを演奏する
【ナンバリングシステムで把握する】
ナンバリングシステムとは
FTJS!のアドリブメソッドでは必要不可欠な要素です。
詳しくは過去の記事を参考にしてみてください。
↓
https://jamsession-web.sakura.
ナンバリングシステムとは
簡単に言うと
メジャースケールを数字で把握するという事。
例えば
キーCの曲で
ミソラ~というメロディが出てきたならば
キーCならばCメジャースケール(ドレミファソラシド)
でメロディが作られるのでそれに番号を
ドは1、レは2と割り当てて把握します。
そうなると
ミソラ~はこの場合356~
というメロディになります。
なぜこのような事をするのかというと
1はそのキーの中で落ち着いた音で
7はそのキーの中では緊張感のある盛り上がった音
というように
数字ごとに音の性格が異なるのです。
それをドレミやABCで絶対音で把握していると
その性格の違いに気づきにくいのです。
356~は
6は暗いけども落ち着いた音なので、
そこで6を伸ばしても違和感無く響きます。
逆を言えば同じミソラ~でもキーが変われば
聞こえ方、響きが全然違う事を意味します。
たとえばキーGでミソラ~
と言うメロディが出てきたら
612~
となります。
この場合は
61は落ち着いた音ですが
2は少しオシャレな落ち着かない音なので、
2を伸ばすと少し緊張感が生まれます。
このように絶対音では見えにくい
そのメロディの特性を把握する事が出来ます。
ちなみに
キーGの時にキーCのミソラ~(356)
キーG(ソラシドレミファ♯)に数字356を当てはめると
シレミ~ということが分かります。
こうやって数字で覚えると
音の性格を捉える事が出来るし、
転調も比較的スムーズに行う事が出来ます。
これがナンバリングシステムを推奨する由縁です。
【他のキーにしてテーマを演奏する】
これは簡単なメロディで良いです。
たとえばこの発想でよりメカニカルな練習として
「○○という曲を12キー全部で演奏できるようにする」
というようなものがありますが、
それははっきり言って
飽きます!(笑)
でも、せっかく覚えたメロディは
他のキーにして演奏できると
アドリブの幅が大幅に広がります。
ジャズプレイヤーとかは他の曲のメロディを
アドリブの最中にさらっと引用したりして
遊んでそのユーモアで会場が沸く事があります。
このようにアドリブは
他のメロディを引用するのも自由なのです。
そして、似たようなコード進行はいろんな曲で見られます。
キーが違ってもそこには同じコード進行のメロディがばっちりハマ
最近の個人的なおすすめは
ジャズスタンダードの「フライミートゥーザムーン」
サザンオールスターズの「希望の轍」
どっちかの曲でセッションする時にもう一方のメロディをいきなり
面白いかな、とか思っています。
ジャンルも違うので尚面白いかと!笑
またキーさえ合わせられれば
コード進行が違ってもかっこ良くハマる事もありますし、
こんなことからも他のキーでもテーマ演奏できると
アドリブ的な遊びはいろいろとわいてきそうですね♪
ぜひチャレンジしてみてくださいね♪
次回は応用編その2
「テーマとテーマをメドレーにして繋いでみる」です。
今回の内容が少しでも参考になれば幸いです。
みなさんの音楽ライフが
より豊かになっていくことを願っています♪
今回もお読みいただきありがとうございました。
執筆は畠山勇一。またね!
テーマメロディの一部を引用したアドリブ
読者のみなさんこんにちは!
FTJS!ジャムセッション講座運営事務局の畠山です。
今回は
【テーマメロディの一部を引用したアドリブ】
というお話。
最近、個人的に動画を作ったりしているのですが、
その時に気づいたことについてシェアして行きます。
前回までは
「テーマを沢山練習するとアドリブに活かせる」
「テーマをアドリブに活かすにはまずはメロディフェイク」
という話を書きました。
今回はさらにアドリブにつかえる方法です。
目次
●一部を引用してアドリブを始める
●引用する部分を変える
【一部を引用してアドリブを始める】
アドリブは
そこにあるコード進行の上に
元のメロディとは別のメロディを作って乗せる遊びです。
ですが、
なにかしら、自分の中で決めごと(コンセプト)
(
そこで今回登場するのが
「メロディの一部分だけ引用してアドリブする」というコツです。
特に出だしをそのまま引用するだけでアドリブをスムーズに始める
例えばシンプルセッションスタンダードの「Stand by me」の出だしのメロディは
アウフタクトで「ミソラ~(キーCの場合)」
この部分だけをアドリブでも使い、
自由にといっても、
そういう方は
「ミソラ~”ミソ”~」と元のメロディだと続いて行くのですが、
そこをリズムを変えなくても
「ミソラ~”ドラ”~」
良い意味で離れて行ける導入になります。
そして極論を言えば、
最初の1音だけを引用するともっと自由になりますし、
沢山テーマを演奏すればするほど
手癖防止にもなります。
スタートの音を何の音で始めるかが、
アドリブフレージングのバリエーションの大半を担っている
といっても過言ではありません。
【引用する部分を変える】
出だしの引用に慣れてきた人は今度は引用部分を変えてみましょう
なぜなら、上のやり方は導入としては良いですが、
前述した通りスタートの音でアドリブフレージングのバリエーショ
つまり、
フレージングとしては、むしろ統一感があっていいのですが、
それだけだとまたもや手癖に陥りやすいです。
次に行うのは
「スタートの音は自由。
というもの。
具体的でやりやすいものは
締めののフレーズを元のメロディのフレーズで締めるというもの。
たとえば、また「Stand by me」でいえば
しめは「ミレド~」です。
ちょうど歌詞でいえば「Stand by me~」と歌うところですね。
なんか自由に弾いているんだけど、最後の締めは一緒
というのもまた違った統一感がでてアドリブソロがしまります。
それにもなれたら、
キメやシンコペーションになっている
「メロディの目立つ部分」の前後のメロディ部分も
ぜひ引用できるようにして行きましょう!
どこからでも、
自由なアドリブと元のメロディ(テーマ)
気持ちでソロをとれるようになると、
アドリブソロに多彩なバリエーションがつけられるようになります
・出だしフレーズを引用
・出だしの1音を引用
・最後のフレーズを引用
・キメやシンコペーションなどメロディの目立つ部分を引用
ぜひチャレンジしてみてくださいね♪
次回は応用編
「テーマ練習をもっと範囲を広げる」
今回の内容が少しでも参考になれば幸いです。
みなさんの音楽ライフが
より豊かになっていくことを願っています♪
今回もお読みいただきありがとうございました。
執筆は畠山勇一。またね!
テーマを覚えてアドリブに活かす方法!
読者のみなさんこんにちは!
FTJS!ジャムセッション講座運営事務局の畠山です。
今回は【テーマを覚えてアドリブに活かす方法!】というお話。
最近、個人的に動画を作ったりしているのですが、
その時に気づいたことについてシェアして行きます。
前回はすごくザックリ言うと
「
という話を書きました。
今回はいよいよ実践編です。
目次
●間違えたらそれがアドリブだよ
●テーマ崩し「メロディフェイク」のコツ
【間違えたらそれがアドリブだよ】
テーマをアドリブに応用していく方法の第一歩として
「メロディフェイク」というものがあります。
フェイクとは「作り物」という意味がありますが、
ここでは元のメロディの雰囲気や特徴を残したまま
少し崩して別のメロディにするというニュアンスで使われています
テーマ演奏自体をフェイクするのはジャズでは良くあることですし
(ぜひ、同じ曲を違う人が演奏・歌唱しているものを
聞き比べてみてください。全然違います。)
アドリブではそれを応用してソロに活かすこともあります。
でも、アドリブ初心者の方はテーマを演奏できても
模範的な演奏や譜面通りに演奏するということに縛られてしまい
「崩すってどうやってやれば良いのか分からない」
という風に悩んでしまいます。
そんな悩みに直面している人にまず言うのが、
「間違えたらそれがアドリブだよ」です。
もちろんこれは、かなり雑な解釈ですが(笑)
「正しく奇麗に演奏しなければいけない」という
アドリブをやる時の思考としては不向きな呪縛から
解き放つ手助けになります。
例えば、
譜面通りのメロディを弾こうとして
間違えた音を出してしまう瞬間ってありますよね?
また、
譜面通りのメロディを弾こうとして
リズムがつんのめってしまったり、遅れてしまったりする瞬間って
ありますよね?
それがフェイクを使ったアドリブの第一歩です。
あくまで第一歩です。
だって、間違いは間違いだから
たぶんかっこ良くはないことがほとんどですから(笑)
まずは「崩す」ってそんなに堅苦しいものでは無いよ
ってことを感じて欲しいのです。
【テーマ崩し「メロディフェイク」のコツ】
メロディフェイクのコツを1つだけあげるならば
「出だしの音のリズムを崩す」ということです。
更に二つ具体的には
・シンコペーションさせて音を伸ばして繋ぐ
・1呼吸タメを作ってから入り、符割を細かくして繋ぐ
というものが良いでしょう。
要は前に崩すか後ろに崩すかということですね。
「繋ぐ」と表現していますが、
一部分リズムを崩してしまうと、
元のメロディのリズムに戻れなくなってしまうことがあるからです
崩した部分のあとはつじつま合わせを行って、
戻って来れるようにスムーズに繋いで行きましょう!
これは拍感覚を強化するよい練習にもなります!
拍を身体でキープしつつ崩しを行えるようになると
劇的にリズムが良くなります。
慣れてきたら、出だしの音だけでなく好きなところで
上記のようなことをしたり、
8分や16分音符のメロディを3連符にして崩したりなども
楽しめるようになります。
メロディフェイクについては以上です。
次回はメロディフェイクよりももっとアドリブ的な自由が増す
「テーマメロディの一部を引用したアドリブ」についての話です。
今回の内容が少しでも参考になれば幸いです。
みなさんの音楽ライフが
より豊かになっていくことを願っています♪
今回もお読みいただきありがとうございました。
執筆は畠山勇一。またね!
テーマをいっぱい演奏するとアドリブ上達に繋がる?
読者のみなさんこんにちは!
FTJS!ジャムセッション講座運営事務局の畠山です。
今回は
【テーマをいっぱい演奏するとアドリブ上達に繋がる?】
というお話。
最近、個人的に動画を作ったりしているのですが、
その時に気づいたことについてシェアして行きます。
前回は「自宅でのアドリブ練習はまずはテーマを覚えよう!」
ということをお話しました!
今回は「テーマ」について考えて行きます。
目次
●テーマ演奏はリスペクト表現!?
●テーマが変われば、アドリブが変わる。
【テーマ演奏はリスペクト表現!?】
何かしらの曲を題材にセッションをする時に、
題材となっている曲のメインメロディのことを
「テーマ」と言います。
そして、セッションマナーとして
誰かが「テーマ」を演奏もしくは歌唱してから
アドリブを行います。
アドリブはその曲のコード進行を用いて
テーマの代わりに別のメロディを乗せることですね。
なので、正直なところコード進行さえ演奏すれば、
アドリブは楽しむことが出来ます。
でも、テーマを演奏するのですよ。
テーマ(Theme)とは主題とか題目というような意味です。
元となるメロディがそのように呼ばれているのは
コード進行だけではなく、
元となるメロディを演奏することで
その曲としての魂を吹き込むことなのかなと思います。
そう、それは
「今からこの曲を使って遊びます。
作者の方、こんなに良い曲を作ってくれてありがとうございます。
という、その曲の作り手への
最大のリスペクトが含まれているのではないか
と、僕は勝手に思っています。(笑)
そして、テーマを演奏することは、
アドリブ演奏にも大きく関わってきます。
【テーマが変わればアドリブが変わる】
テーマ演奏はリスペクト表現であると同時に
大喜利の時のようなお題目を読み上げる行為に近いのかなと思いま
笑点のように司会者が必ずお題を読み上げてから
メンバーが自分なりのウマい答えを出す。
テーマとアドリブにはそのような関係があるのではないかなと思い
なので、
「テーマが変わればアドリブが変わります」
例えばジャズで良くやられるキーFのブルースがありますが、
コード進行は12小節のブルース進行で同じです。
(厳密には曲ごとに微妙に違いますが、大枠は同じです。)
その同じコード進行でもテーマが変われば、
想定されるアドリブのイメージが変わります。
バグズグルーヴという曲のテーマは
非常にシンプルでブルーノートを使った息のながいメロディです。
ここから連想されるアドリブは
「小節ごとのコードチェンジに囚われず、
Fのマイナーペンタを中心にしたブルージーなアドリブ」
また、ビリーズバウンスという曲もFブルースですがこちらは
コードに沿った演奏法を得意とするチャーリー・パーカーの作
フレーズもかなりコードに沿ってトリッキーに動いています。
ここから連想されるアドリブは
「コードに沿ったビバップ的なアドリブ」となります。
もちろんそれはあくまで、
テーマから連想しやすいアドリブというだけで
アドリブは自由な演奏ですけどね♪
自由だからこそアドリブ初心者のうちは
テーマを参考にした方が良いです。
たまに、良くも悪くも
テーマを完全無視してるようなアドリブ演奏する人いますよね?
でも、
その人の頭の中には曲テーマとは別の
自分なりの明確なコンセプトやテーマが
イメージできているのだと思います。
FTJS!的に言えば「ストーリー展開」を
明確に思い描いているのですね。
それはそれでかっこいいですが、
これはやっぱりアドリブ初心者には難しいですね。
なので、まずはテーマを沢山練習してみてくださいね!
次はいよいよ具体的な
「テーマをアドリブに活かす」という話に入っていきます!
今回の内容が少しでも参考になれば幸いです。
みなさんの音楽ライフが
より豊かになっていくことを願っています♪
今回もお読みいただきありがとうございました。
執筆は畠山勇一。またね!
自宅ですぐ出来るアドリブソロの基本練習
読者のみなさんこんにちは!
FTJS!ジャムセッション講座運営事務局の畠山です。
今回は
【自宅ですぐ出来るアドリブソロの基本練習】
というお話。
最近、個人的に動画を作ったりしているのですが、
その時に気づいたことについてシェアして行きます。
目次
●もっとも簡単なアドリブソロの練習
●それでもドとレの2音からやる必要性
【もっとも簡単なアドリブソロの練習】
これは結論から言ってしまうと
「テーマ(曲のメインメロディ)を演奏できるようにする」
え?
アドリブって自分でオリジナルなメロディを作ることなんじゃない
と疑問に思うかもしれませんが、
それで「自分にはセンスがないからアドリブは出来ない」と
思ってしまっているならば大きな誤解です。
何も無いところや、コード進行しか無いところから
かっこいいメロディをアドリブで紡ぐというのは
売れっ子のメロディメイカーが
場合によっては何時間も何日間も
うんうんうなって生み出すようなメロディを
「瞬時に」作り出すということですよ。
それが毎回どんな時、
確かに最終的にはオリジナルなメロディを演奏することになります
それはあくまで結果論です。
かっこ良くオリジナルなアドリブフレーズは
多くのメロディをごちゃ混ぜに実践的に弾き(吹き)倒した人が
その過去の経験を組み合わせて作ったものがほとんどです。
なので、多くのメロディを拾うことが
自宅で出来るもっともお手軽なアドリブ練習なのです。
料理に例えるならば、
多くのメロディを拾うことは
冷蔵庫(頭の中)に総菜(既存のメロディ)を詰め込むことです。
料理をしたこと無い人は
素材から調理することも出来なければ、
そもそも完成形を知らない可能性もあります。
まずは既製品を準備し、
いつでも食べられるように保存しておくのです。
もちろんそれだけでは、
アドリブが出来るようにはならないことも知っています。
そのコツは続編でお話しして行きましょう。
【それでもドとレの2音からやる必要性】
FTJS!ではアドリブは「ドとレの2音から」
上の話とは全く逆の発想です。
無いところからオリジナルなものを作る発想寄りの練習法です。
しかし、どちらも大事なのです。
「ドとレの2音から」は、実は
アドリブの骨格を知り、それの応用法をみにつけ、
さらに実践的な「反応」
料理で例えるならば、
素材の味を知る、というところでしょうか?
生野菜とか丸かじりするイメージですね。
もっと具体的に言えば
・メロディの骨格である「リズム」にフォーカスできる
・音量や音色などニュアンスにフォーカスできる
・音を聞いて反応するという実践的な会話にフォーカスできる
というのが
この「ドとレの2音から」に込められているポイントなのです。
これは、自宅で一人でやるには退屈な部分もあるし、
なにより一人では効果的には出来ないものです。
なので、今回はこれ以上は
このFTJS!のアンサンブルノウハウにはこれ以上は触れず
自宅で一人でやっても効果的なものに絞って
次回以降も書いて行きたいと思います。
今回の内容が少しでも参考になれば幸いです。
みなさんの音楽ライフが
より豊かになっていくことを願っています♪
今回もお読みいただきありがとうございました。
執筆は畠山勇一。またね!