読者のみなさんこんにちは!
FTJS!ジャムセッション講座運営事務局の畠山です。
さてさて、今回は
【音楽理論は曲の共通項を知るために使おう】
というお話。
前回、音楽理論は後づけの説明書みたいなものだ
というお話をしました。
前回の内容はこちら。
https://jamsession-web.sakura.
今回はまた別の切り口から音楽理論の話をしていきます。
「共通項」をみつけることに使うと
曲の記憶やアドリブ対応能力を強化する力になる。
せっかく身につけるなら、
そんな風に使いたいですね!
目次
●あの曲とあの曲は理論的には同じ!?
●音楽理論は曲の共通項を知るために使おう
●現場では理論に囚われない
●音楽理論がよくわかるかもしれない「まとめ」
【あの曲とあの曲は理論的には同じ!?】
突然ですが、
ベースリフが印象的な名曲「スタンドバイミー」と
ジャズの定番「A列車で行こう!」のAメロ
理論的には実は同じなんです。
スタンドバイミーは
|C|C|Am|Am|
|F|G|C|C|
の8小節です。
※キーを統一するために
キーCで書いています。
一方
A列車のAメロは
|C|C|D7|D7|
|Dm|G|C (A7|Dm G)|
の8小節です。
どゆこと?
キーを統一しても
全然同じには見えない!
ってなりますよね?
コードの細かい解説は
それこそFTJS!の理論講座を受けて頂く必要が
ありますので、ここでは省きますが(笑)
この一見共通項のないコード進行から
規則性を見つけ出すことが出来るのが
音楽理論なのです。
【音楽理論は曲の共通項を知るために使おう】
この2つのコード進行の共通項はズバリ!
「コードの盛り上がりのストーリーが同じ」なのです。
コードの種類をザックリ
「落ち着きコード」
「やや盛り上がりコード」
「ガッツリ盛り上がりコード」
と3つにわけるとしましょう。
そうすると、
実は両方とも
最初の4小節は途中でコードが変わってるけど、
「落ち着きコード」※(落)
5小節目が
「やや盛り上がりコード」※(盛)
6小節目が
「ガッツリ盛り上がりコード」※(ガツ)
最後の2小節はA列車は複雑になっていますが、
これは「また、Cに戻ってきますよ~」
なので省いてしまって「落ち着きコード」としておきましょう。
そうなるとどちらも
|(落)|(落)|(落)|(落)|
|(盛)|(ガツ)|(落)|(落)|
というコード進行なんです。
これが、音楽理論を駆使して
難しいものを簡単なものに変えてしまうコツです。
なんで?と思う方も多いかと思いますが、
「代理コード」という理論が生きてきます。
気になって夜も眠れない人もいるかと思いますが、
音楽理論はあらゆる人があらゆる手段で
ネットで解説していますので、
そちらにお任せします。
なんども言いますが
ここでは細かい理論の話はしませんからね(笑)
【現場では理論に囚われない】
細かい理論の話はしないのに、
なんで、今回この話題なのか?
ということですが、
現場、特にアドリブセッションの場において
理論を気にしながら演奏することは
演奏技術も理論の知識も相当な上級者でないと難しいのです。
まずは、「現場では理論に囚われない」
これが非常に重要なことなのです。
上の話に戻れば、
例えば、ソロをとる時に
コードを1つ1つ追っていたらとてもじゃないけれど、
コードを追うだけで精一杯になり、
全然自由なアドリブにはなりません。
※コードバッキングではそれは重要ですが。
「最初の4小節は落ち着き!どーん。
5~6小節と徐々に盛り上がっていきまた落ち着き!どーん」
これくらい大きく構えないと、
ソリストだって、リズム隊だって、
コード譜面とにらめっこして終わってしまいます。
理論に囚われないための理論を知る。
これが大事です。
【音楽理論との向き合い方を考える「まとめ」】
何が上級者で何が中級者なのか
なんて、定義はありませんが、
「複雑なものをシンプルに落とし込んで
アドリブに活かせるものにする」
これが上級者の音楽理論の使い方なのではないか
と僕は思います。
つまり、やっぱり
音楽理論は中途半端に知ってしまうと、
それに囚われてしまうことが多いのです。
いっそのこと理論なんか知らずに(知らせずに)
「最初の4小節落ち着き!どーん!」の方が
自由なアドリブとれる人は多いです。
(現にそうやってジャムセッションを
楽しめちゃった人が講座でも何人もいらっしゃいました。)
…こんなこと言ってる僕ですが、
ギターを自宅練習している時は、
いろんなコードフォームやソロのポジションを
理論的に探して練習していますが、
本番になると何処に何の音があったか
分からなくなってしまうので、(超初心者 笑)
いっそ「どーん!」と勢いで
演奏してしまっている時は多々あります。(笑)
今回の内容が少しでも参考になれば幸いです。
みなさんの音楽ライフが
より豊かになっていくことを願っています♪
今回もお読みいただきありがとうございました。
執筆は畠山勇一でした。