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その1 まずはデモ演奏を聞いてみましょう!
(下の画像をクリックでYouTubeへ移動します。)
その2 曲のKeyとコード進行について
この曲はKey:Fmです。つまりKey:A♭と同じなのですが、
ジャズの場合は並行調である、マイナーKeyで理解した方が分かり易いものも多くあります。
コード進行の解説です。
ディグリー(度数)での表記を行っています。ディグリーなどのコード理論についてはこちら。
これに慣れると、コード進行の理解が深まり、様々なKeyや曲に対応できるようになります。
(FTJS!スタンダードナンバー集より。その2の12番目に載っています。)
【曲演奏攻略】
●リズムサイドのポイント
基本は「4ビート」」グルーヴです。
ですが、テーマでは 「Aメロ」の部分が全て「キメ」になります。
そして、「Bサビ」から「4ビート」に変わります。
さらに、「Bサビ」最後は 「ブレイク」になっていますので、
ここをバンド全体で見逃さないことが大事です。
特に最後のソリストが終わって、 テーマに戻る時は この「ブレイク」を忘れがちなので注意!
テーマはキメですが、 ソロに入ると全編「4ビート」になります。
この時「Aメロ」は いわゆる「モード」で処理することも可能。
ベーシストが「ドリアン」で弾き、
コード楽器が「4度ハーモニー」等を使えば、 モード的コード一発の解釈になる。
もちろん、既存のコード進行を演奏し、 普通の解決感のあるコード進行でもOK。
ここはハーモニーは会話のしどころであり、 この曲の醍醐味の一つです。
●ソリストサイドのポイント
まずソロなどの基本の音使いは以下のようになります。
| ディグリー | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 実音Key:A♭ | ラ♭ | シ♭ | ド | レ♭ | ミ♭ | ファ | ソ |
| B♭管(B♭) | シ♭ | ド | レ | ミ♭ | ファ | ソ | ラ |
| E♭管(F) | ファ | ソ | ラ | シ♭ | ド | レ | ミ |
ソロに入ると
「ブルース」アプローチか?
「モード」アプローチか
「ビバップ」アプローチか?
を選ぶのが基本。
この曲のテーマが
「マイナーペンタトニック+♭5」 (ナンバリングシステムで 1、♭3,4、♭5、5、♭7) でできています。
| ディグリー | 1 | 2 | ♭3 | ♭5 | 5 | ♭7 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 実音Key:F | ファ | ソ | ラ♭ | ド♭ | ド | ミ♭ |
| B♭管(G) | ソ | ラ | シ♭ | レ♭ | レ | ファ |
| E♭管(D) | レ | ミ | ファ | ラ♭ | ラ | ド |
なので、「ブルース進行」のように、
コードが動いても基本スケール一発で 節回しのようにソロを歌わせるアプローチもOKです!
モードアプローチの場合は
「Fm7-B♭7(Ⅱm7-V7)」 を想定した「Fドリアン」で アドリブするのが一般的。
| ディグリー | 1 | 2 | ♭3 | 4 | 5 | 6 | ♭7 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 実音Key:F | ファ | ソ | ラ♭ | シ♭ | ド | レ | ミ♭ |
| B♭管(G) | ソ | ラ | シ♭ | ド | レ | ミ | ファ |
| E♭管(D) | レ | ミ | ファ | ソ | ラ | シ | ド |
「特徴音」をしっかり活かしつつ コード進行のない不思議な浮いた感じを 上手く表現してみて下さい。
もちろん、「ビバップ」として 普通のコード進行で捉えて、
「簡単オルタード」」や 「バップフレーズ」を入れるともっとコード進行を感じるフレージングになる。
どれでもOKですが、 バックが反応しやすいように、
コンセプトを決めたら、 ある程度の長さ、それを継続して あげることがポイントです。
コロコロ変えすぎてしまうと 周りが反応できず、 散漫なソロに聞こえがちです。
そして、「Bメロ」ですが、
こちらは細かくコードが展開していますが 基本「A♭「メジャースケール」(Fm)」 で弾き切ってしまって大丈夫です。
メジャースケール以外のコードである 「ノンダイアトニック」は
「Bサビ」に入る前の 「F7(V7)→B♭m7(Im7)」 (セカンダリードミナント) と、
「Aメロ」に戻ってくる際の 「D♭7(♭VI7)→C7(V7)→Fm7(Im7)」 (ブルーノートの入ったコード) の2か所が主なポイントです。
「セカンダリードミナント」は もちろん
「バップフレーズ」」や 「HP5」など コード進行を表現したフレーズがハマります。
そして、「♭VI7」は 「ブルーノート♭5」が 非常に相性がいいし盛り上がります!
この2か所をしっかりコード進行を意識して フレージングできると、
ソロ全体にメリハリがついて、 ロストもしづらくなります!
慣れてきたら、是非チャレンジしてみて下さい。
その3 具体的な構成の解説
構成は基本的な「AABA構成」です。
また、ソロに入ると、 「キメ」はなくなり、
ずっと「4ビート」グルーヴをキープします。
なので、32小節を1コーラスと捉え、
合計2コーラス位でしっかり ストーリー展開できると まずは理想的です。
1コーラス目
【前半AA】「 」
【後半BA】「 」
2コーラス目
【前半AA】「 」
【後半BA】「 」
で大きくストーリー展開を考えましょう。
また、特に「Aメロ」は 色々なアプローチができるので、
一つコンセプトを決めたら メンバー全員に伝わるまで ある程度継続してあげることが大事。
分かりやすい長さで それぞれのアプローチをまとめると バンド全体で会話がしやすいと思います。
是非全体でスウィングさせて下さい!
※カラオケにはテーマ部分も入っています。
構成は
テーマ(アウフタクトでカウントの途中から頭のみメロディ入っています。)
AABA×3アドリブ
4回し目はAABでBの終わりがブレイクし、後テーマです。(ここも頭出しあり)
テーマはAABAやって終わります。
セッションではBメロでエンディングもあります。
事前に打ち合わせをしましょう!
動画を撮影できる環境がある人は動画配信サイトなどにアップして頂ければ、
見させて頂いてアドバイスいたします。
その他質問などはコメント欄や個人ページに書き込んで下さい!



