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その1 まずはデモ演奏を聞いてみましょう!
(下の画像をクリックでYouTubeへ移動します。)
その2 曲のKeyとコード進行について
この曲はKey:Aです。
コード進行の解説です。
ディグリー(度数)での表記を行っています。ディグリーなどのコード理論についてはこちら。
これに慣れると、コード進行の理解が深まり、様々なKeyや曲に対応できるようになります。
(FTJS!スタンダードナンバー集より。その2の14番目に載っています。)
【曲演奏攻略】
●リズムサイドのポイント
ファンクとポップの融合した
セールス面でもインパクトの強かった スタンダードナンバー!
ヒットの要因は色々ありますが、 セッション的に解説するならば、
「8ビートの上にのったファンクグルーヴ!」
「ファンク」のイメージが強いかもしれませんが、
よく聞くと、ベース&ドラムは 「8ビート」のグルーヴで演奏しています。
それを適宜「ドロップ崩し」していますが、 基本的には8ビートのノリです。
そしてその上で、
ファンキーな16ビートの コード楽器やホーン隊がノッています。
このバランスが、キャッチーなのに
ファンクの腰を直撃するようなグルーヴを醸し出す 絶妙なフィーリングを出しているのです!
そんな上モノのコード楽器であるギターですが、
コード進行そのものがリフのような性質も持っています。
この時のギターの「トップノート(和音の中で一番高い音)」 が
まさにリフのような印象的なメロディになっています。
そして、管楽器の「ソリ」が (数本の管楽器がハモって分厚いバックメロディを奏でる事)
ファンクらしい16分のノリと アンサンブルの厚みを作っています。
また、「Bサビ」の最後には「キメ」がありますが、※譜面参照
これも複雑な16分音ではなく、8分音符のシンプルなキメになっています。
この辺りの落差も キャッチーなサウンドを演出しています!
●ソリストサイドのポイント
まずソロなどの音使いは以下のようになります。
ディグリー 1 2 3 4 5 6 7
実音Key:A ラ シ ド♯ レ ミ ファ♯ ソ♯
B♭管(B) シ ド♯ レ♯ ミ ファ♯ ソ♯ ラ♯
E♭管(F♯) ファ♯ ソ♯ ラ♯ シ ド♯ レ♯ ミ♯
上ものはどうしても 16分音符にセカセカノッて 焦ったリズムになりやすいです。
なので、まずは 大きくのる「レイドバック」を 意識すると良いでしょう。
その上で、余裕を持って 周りと会話しながら 展開を作っていくことが大事です。
スタートがDなので、 コードだけをみると分かりずらいですが、 この曲はキーAです。
「ディグリー」表記をよく見て、 落ち着きと盛り上がりの感じを しっかり掴むことが大事です。
またテーマメロディも シンプルにキーAの 「メジャースケール」で出来ています。
この辺りも、シンプルで キャッチーなサウンドに繋がっていますね。
なので、もちろん全編通して 「メジャースケール」で アドリブする事が可能です。
でも、少しブラックな感じを出したければ やはり「ブルーノート」で 色付するとそれらしくなるでしょう。
特に「ブルーノート♭3♭7」は メジャースケールに自然に混ぜやすいので 色々試してみて下さい。
メジャースケール以外の音の入った
「ノンダイアトニックコード」は 「A7sus4(I7sus4)」 だけです。
これはいわゆるセカンダリードミナントです。
普通は「I△7」になるところを
わざと「盛り上がりコード」である 「I7」に変えてしまっています。
しかも、3度(この場合実音でド#)を sus4(半音あげて実音のレにする) という
特殊なテンション処理もしています。
sus4にすると、 さらに盛り上がり感が上がり、 浮いた感じの独特の響きになります。
そして、このコードは「7th」コードなので 「4度進行」したがります。
実際は「D△7(Ⅳ△7)」 に向かっているのですが、
この場合は「コード置換」で 同じ盛り上がりコードの「Bm7(Ⅱm7)」 に着地しています。
少し理論が絡み合って 複雑に感じるかもしれませんが、 超簡単に言うと、
「ガッツリ盛り上がりコード」から 「盛り上がりコード」へ進行している! というだけの話です。
なので、 「ブルーノート」 「オルタードスケール」 などを駆使して音数を詰め込んだり、
音域を上げて盛り上げたり、 または「16分のリズミックなフレーズ」 でリズムで攻めたりと、
意外と自由にサウンドさせられる箇所です。
また、リズム隊とも この部分でストーリー展開の会話がしやすいです。
是非アドリブ的にも 重要なポイントとして押えておいてください。
その3 具体的な構成の解説
「AAB【Aバンプ】構成」 (バンプとは歌詞メロディのないコード進行だけの部分) で全体ができています。
ストーリー展開的に肝となるのは 「A7sus4」の部分でしょう。
「Aメロ」「Bサビ」共に 最後にこのコードが2小節ついていますので、
実際いつでも盛り上げられる!
という常に仕掛けどころ満載な構成です。
この辺りもヒットした要因の一つでしょう。
なので、割とテンション高めに はじめから飛ばしていってもいいし、 じっくり攻めても構いません。
2コーラスを目安に
1コーラス目
【Aメロ】「 」
【Aメロ】「 」
【Bサビ】「 」
【Aバンプ】「 」
2コーラス目
【Aメロ】「 」
【Aメロ】「 」
【Bサビ】「 」
【Aバンプ】「 」
の中で『どこで仕掛けるのか!?』
これだけソリストはイメージしておくこと。
そして、バックはどこで仕掛けてくるのか? 常に読んでいること。
これを心がければ、 きっとスリリングなセッションに なること間違いなし!です。
因みに、 後テーマのエンディングは
「Aバンプ」に行かずに ボーカルの「繰り返しの合図」で 「Bサビ」の繰り返しになります。
そして、「カットの合図」で 最後の「キメ」で「カットエンディング」!
ビシッと決めて終わりましょう!!
※カラオケにはイントロは入っていません。
カウントの後、Aメロ8小節、Aメロ8小節、Bメロ8小節、Aメロ8小節、を繰り返します。
動画を撮影できる環境がある人は動画配信サイトなどにアップして頂ければ、
見させて頂いてアドバイスいたします。
その他質問などはコメント欄や個人ページに書き込んで下さい!



