こんにちは、畠山勇一です。
前回、
「堂々と演奏するといろいろ良い事があるよ!」
というお話をしました。
過去の記事はこちら
→https://jamsession-web.sakura.ne.jp/?p=7523
今回は
「堂々と演奏すると良い理由」
それを別の角度からお話ししていきます。
FTJS!ではジャムセッションは
ただコード進行やリズムに合わせてアドリブで演奏するだけでなく
ソリストがメロディを演奏し、
そこにバッキングが絡み、
リズム隊が反応して盛り上げていく…
そんな「音で会話する遊び」であるとしています。
なので、
実際の会話のコミュニケーションととてもよく似ています。
「堂々と演奏する」ことは
会話に言い換えれば、
「ハキハキとした口調で相手の目を見て笑顔で発言する」ことに
近い状態だと思います。
みなさんは
「ノンバーバル(非言語)コミュニケーション」
という言葉をご存知ですか?
表情や仕草、声のトーン、服装や姿勢など
言葉によらないコミュニケーションの事です。
人は、
言葉そのものの意味(言語)以上に
それ以外の非言語でコミュニケーションをとっていると言われています。
マレービアンの実験によると
人が他人から受け取る情報は
・表情 55%
・声の質(高低)、テンポ、大きさ 38%
・話す言葉の意味 7%
と、言葉の意味だけでは10%以下なのです。
もちろん、
言葉そのものの意味ももちろん必要ですし、
この結果が全てではありませんが、
それ以上に
気持ちを伝えるのは
ノンバーバルコミュニケーションが
大きな部分を占めているのです。
そういわれてみれば、日常にもそういった事はあふれていますね。
ぱっと思い出したのが、
主に若者中心に使われている言葉「ヤバイ」です。
「良い」を意味したり
「悪い」を意味したり
「可愛い」を意味したり…
これは本当に色んな意味で使われます(笑)
例えば、
クレープを買って食べようとしている女子高生がいたとします。
その子が
口に入れた瞬間に眉間にシワを寄せて
顔を引きつらせて「これヤバい!」と言っていたら
それはきっと「まずい」を意味しているでしょうし、
逆に
口に入れた瞬間に目を見開いた後、
至福の表情を浮かべて発した「これヤバい!」は
「とんでもなく美味しい」を意味しているのでしょう。
話の前後の流れもありますが、
表情や声のトーンで意味が変わってしまう。
ノンバーバルコミュニケーションの典型とも言えそうな例ですね。
言葉そのものももちろん大切ですが、
「誰がどんな様子でその言葉を使っているか」
まずその前提があって
本当の意味が宿るのですね。
セッションの話に戻ると
ブルーノートを上手く使った渋いソロ
ツーファイブフレーズを使ってジャジーなソロ
タッピングを使ってバリバリ音を埋める
スラップでキレッキレのグルーヴを生み出す
ラテンのリズムパターンを叩く
などなど
音楽理論や楽器ごとの特性を生かした演奏をすることは
オリジナリティがあってとってもいいことですが、
その前にやはり
ノンバーバルな部分でコミュニケーションをとれていないと
せっかく8ビートから4ビートにリズムチェンジしても
誰もついてきてくれない。
ここぞという時に十八番のフレーズをソロに入れて盛り上げても
拍手がもらえない。
そんなことが起こりやすくなってしまいます。
もし、上のような悩みで
セッションに限らずアンサンブルすることに自信をなくしているならば、
「ノンバーバルな部分で意思疎通が上手くいってないかもしれない」
ということも視野に入れてみると
道が開けるかもしれません!
なので、やはり
「堂々と演奏する」
言語(=フレーズ)でのコミュニケーションだけにこだわるよりも
ジャムセッションが10倍楽しくなる心がけなのです。
今回のまとめ
・相手に伝わる情報のうち言語(フレーズ)は全体の10%
・ノンバーバルコミュニケーションが相手に伝わる情報の多くを占める
・「堂々と演奏する」ことで10倍楽しくなる!
もちろん、ここに書いてある事が全てではありません。
でも、僕は笑顔で演奏している人が沢山増えてくれれば良いなと願っています。
参考になれたら幸いです。
今回もお読みいただきありがとうございました。
執筆は畠山勇一でした。