

こんにちは!
セッションインストラクター
の斉藤 彰広です。
アドリブをするのに必須の能力である
「小節感覚」という能力が
存在するのをご存知でしょうか?
実は、耳が悪いとか、オンチとか、
そんなよくいわれる音楽的能力よりも、
この「小節感覚」さえあれば、
アドリブはできてしまう!
と、言いきってしまうこともできるくらい、
かなり重要な音楽的能力です。
どんな能力なのかと言うと、
「わざわざ拍を数えなくても
何小節プレイしたか
感覚で分かる能力」
のことです。
そして、この能力は誰でも
身に付ける事ができますし、
40代以下の年代の音楽好きならば、
基本的なところはナチュラルで
身に付けている事が多いです。
ところが!
不思議と50代以上の音楽好きの方は、
ナチュラルに身に付けている確率が低い…。
沢山のジャム仲間とセッションしてきた
あくまで僕の中の個人統計なのですが、
こういう傾向が間違いなくあります。
これはどういうことなのか??
と、最近よく考えていたのですが、
社員メンバーと面白作戦会議をしている中で、
その答えとなりそうな仮説が見つかりました!
その仮説とは、
「50代以上の人は、
音楽をジッと動かぬ姿勢で
聞く文化の中にいた!」
今50歳以上の人の青春時代と言うのは、
それこそ真空管アンプや
高性能オーディオコンポブームの真っただ中!
音響機器会社が、
こぞって高性能でクリアーな音質を求めて、
開発競争をしていた時代です。
そして、学校の音楽の授業では、
クラシックが中心で、
その歴史などをかみしめつつ、
ジッと身を殺して、
物音をたてないように気を使いながら、
しっかり音に耳を傾けなさい!
という教育が中心だったようです。
その延長で、
これもブームだった
いわゆる「ジャズ喫茶」でも、
物音をたてたり、大声で
おしゃべりでもしようものなら、
すぐにつまみだされてしまう!
そんな雰囲気が随所に漂う
音楽の視聴環境、
そして文化だったようです。
なので、この世代の人の多くは、
どんな音楽を聞くときも
基本ジッとしています。
もちろんそうじゃない人も沢山いますが、
やはりジッと耳を傾ける人が、
かなりを占めているように思います。
実は、この態度こそが
「小節感覚」が身につかない根本原因!
40代以下の人と言うのは、
ディスコブームやクラブブームのおかげか、
音楽を聞くときに自然と体を動かすのに
ほとんど抵抗が無い人が多いです。
また、ポータブルプレイヤ―が発達し、
狭い部屋に大型のコンポをドカンとおいて、
その前で正座して聞くのが礼儀だ!
という環境から
解放されたのもあるかもしれません。
いずれにせよ、
音楽を聞くときに、手や足や首などを使って、
リズムを自然に取りながら音楽を聞いています。
答えから言ってしまうと、この
「リズムをとりながら音楽を聞くという態度自体が
小節感覚を自然に身につけさせてしまう!」
という風に考えられるのです!
だから、50代以上の人は、
生きている時間の分、沢山音楽を聞いているはずなのに、
小節感覚が身につかない人が多い。
40代以下の人は、
自然と小節感覚を身に付けてしまっている!
そんな仮説が見事に生まれた訳なのです。
かといって、50代以上の人は落胆する必要もないし、
40代以下の人も安心してはいけません。(笑)
簡単な訓練で基本的な小節感覚は
年齢に関わらず、誰でも身に付けることが可能ですし、
また基本がみについたからと言って、
そこで終わるほど、小節感覚の世界は浅くありません!
ナチュラルで基本的な小節感覚がある人は、
さらにその先を目指すとさらに音楽は深く面白くなります!
ピンときた方はぜひ参考にしてみてください。
それでは、今日も一日
ガツンとグルーヴさせていきましょう!