読者のみなさんこんにちは!
FTJS!ジャムセッション講座運営事務局の畠山です。
5月5日に大きなセッションイベントをやりました!
僕はドラムを叩く機会が多かったのですが、
いやー、ライブハウスは音の聞こえ方が全然違うので、
力むはハシるはで、まだまだ課題が多いなと思いました。
でも以前は自分がハシっていたり、力んでいたりしても
自覚はなく後々録音したものを聞いて初めて気づく、
そんなレベルだったので
「力んでどんどんハシってる!でも、止められない!(笑)」
とか自覚しながら演奏できただけ少しは進歩したのではないか
と思いました。
それに、
生徒さん達のフィードバックを見る限りは
イベント自体はかなり盛り上がり、
成功だったのかなというところです。
さて、そんなドラマー的な視点のお話です。
どのパートでもこの視点を持てたら
セッションはかなり楽になるでしょう。
今回は
【セッションで必要なドラマー的能力!】
というお話。
目次
●セッションで一番必要なドラマー的能力は何?
●ドラマーの役割はゴールまでのレールをリアルタイムで敷いていくこと
●セッションでの大づかみは5セクション
●「まとめ」歌心の分かるドラマーになろう
【セッションで一番必要なドラマー的能力は何?】
セッションで一番必要なドラマー的能力は何?
と聞かれたらなんと答えますか?
・いろんなジャンルのリズムパターンを叩けること
・スローからハイまで様々なテンポで叩けること
・音量の差をかなり幅広く付けられること
・テンポキープできること
これは全て正解のように思えますが、
正解とも言い切れないのです。
画竜点睛を欠くといいますか、
これらの答えだけでは
「ドラマー的能力」で終わってしまっているのです。
セッションはアンサンブルです。
しかもアドリブ要素が強い。
その視点から見るともっと
上の回答の前段階にあたる答えに行き着きます。
それは
「構成把握力」です。
つまり、
その曲のメロの運びやアレンジの展開などを
大まかに把握して、その上で
ストーリー展開を組み立てられる能力です。
これありきで、
「いろいろなリズムパターンを叩ける」
などの要素は必要になっていきます。
【ドラマーの役割はゴールまでのレールをリアルタイムで敷いていくこと】
ドラムは音階に干渉を受けず、
「点を打つ」ことに特化したリズムパートです。
それゆえ他のメンバーのテンポやリズムの土台となっています。
バンドのアンサンブルが列車だとしたら、
みなの共通認識やテンポは「レール」です。
ドラマーは瞬時に
そのバンドサウンドが脱線しないように、
(または脱線しても戻ってくる基準を作れるように)
直前にレールを次々と置いていく
そんな役割を感じています。
しかし、それは
運転手(ソリスト)が
思いのままにやっていいということではないのです。
道のりの選びはソリストの自由にさせつつ、
ドラマーは
「着実にゴールへ迎えるように補正しつつルートを作成する」
「決まりきった道のりに押し込めず、
かといって脱線もしないように直前の変化に臨機応変に対応していく」
という、一見相反する役割を担っています。
これは
「行き当たりばったりタイプ」でも
その逆の
「構成かっちりはめ込みタイプ」でも
どちらでも上手く行かないということを意味します。
常に先に先に大まかなアタリをつけつつも
その場の予想外に対応していく。
それが「構成把握力」なのです。
【セッションでの大づかみは5セクション】
最初にも少し触れましたが、
ドラムには「音階に左右されずに展開を作れる」
という最大のメリットがあります。
他の楽器は少なくとも
コード進行というものに縛られて演奏をします。
なので、ミニマムな発想をしがち。
ドラマーはもちろんのこと
他の楽器プレイヤーも次の5つのセクションにわけて
大づかみで捉えられると
かなりセッションが楽になるでしょう。
1、イントロ
2、前テーマ
3、アドリブ
4、後テーマ
5、エンディング
それぞれがどのような流れが分かった上で
もうちょっと細部の把握を行います。
テーマ時やアドリブ時の
Aメロ、Bメロやサビなどの構成。
この2段が前で大きく捉えられてから始めて
コード進行やリズムパターンの話に入っていけばいいのです。
【「まとめ」歌心の分かるドラマーになろう】
「ドラマーはコード理論などを知らなくていいのか?」
と聞かれたら答えはNoだと僕は答えます。
もちろん、構成音とか細かいところまでは
知る必要はないかもしれません。
しかし、コード進行もまた、
緊張と緩和を繰り返し、
展開を作り出しています。
構成を把握するためにはこれらの
基礎知識をもち理解する必要があります。
過去のドラムのトッププレイヤーは
別の音階のある楽器をプレイして来た
人も少なくありません。
もっと感覚的な話でまとめるならば、
「歌心のわかるドラマーになろう」
ということです。
アドリブソロは、
それが手癖フレーズで
適当にはてはめるような演奏していない限り、
そのフレーズはそのプレイヤーの最高の「歌」になります。
歌心の分かるドラマーは
アドリブのフレーズにも
瞬時に対応していけるようになるのです。
今回の内容が少しでも参考になれば幸いです。
みなさんの音楽ライフが
より豊かになっていくことを願っています♪
今回もお読みいただきありがとうございました。
執筆は畠山勇一。またね!