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その1 まずはデモ演奏を聞いてみましょう!
(下の画像をクリックでYouTubeへ移動します。)
その2 曲のKeyとコード進行について
この曲はKey:Eブルースです。
コード進行の解説です。
ディグリー(度数)での表記を行っています。ディグリーなどのコード理論についてはこちら。
これに慣れると、コード進行の理解が深まり、様々なKeyや曲に対応できるようになります。
(FTJS!スタンダードナンバー集より。その1の7番目に載っています。)
【曲演奏攻略】
●リズムサイドのポイント
タイトル通りシカゴブルースの代表的スタンダードです。
切れ味のよい「シャッフル」グルーヴにて ミドルテンポでプレイされることが多いです。
リズム隊はやはり バンド全体の「ダイナミクス」と「ストーリー展開」を担います。
具体的には、 アドリブソロが始まったら「2拍目裏のドロップ」
そしてソロが盛り上がってきたら、 ストーリー展開して「4分音符ドロップパターン」へ!
こんな流れが良くあります。
また、コーラスの最後の部分で、 「ターンアラウンドの会話」 が起こります!
ソリストに合わせて、 次のコーラスを盛り上げるのか? それとも下げてソロを終わらせるのか?
ここの読み違いをすると バンド全体がギクシャクしますので、
リズム隊の人は是非よくチェックしておいてください。
また、細かい点を解説すると
ベースは「アップタウン」という ラインを採用すると、
この曲の明るい雰囲気に合います。
是非試してみて下さい。
●ソリストサイドのポイント
まずソロなどの音使いは以下のようになります。
| ディグリー | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 実音Key:E | ミ | ファ♯ | ソ♯ | ラ | シ | ド♯ | レ♯ |
| B♭管(F♯) | ファ♯ | ソ♯ | ラ♯ | シ | ド♯ | レ♯ | ミ♯ |
| E♭管(D♭) | レ♭ | ミ♭ | ファ | ソ♭ | ラ♭ | シ♭ | ド |
典型的な「上がらないブルース進行」です。
また、テーマを聴くと、 全体としては明るめのトーンの ブルースです。
なので、ストレートに 「メジャーペンタトニック」
(メジャースケールから4と7を抜いたスケール) を中心にプレイするのが基本。
その上で、 「ブルーノート♭3♭7」を絡めると、
丁度よく曲に合った色彩の ブルースフィーリングになるでしょう。
さらにブルーノートを前面に押し出した
「マイナーペンタトニック」 (ナンバリングシステムで 1、b3、4、5、♭7のスケール)
さらにそこに 「ブルーノート♭5」を足したスケールにすると
極端に暗くブルージーなサウンドになります!
ストーリー展開のクライマックスで
このスケールを使用すると、 劇的な差ができて、 ブルースらしいアドリブになるでしょう。
是非試してみて下さい。
また、「ターンアラウンド」部分で
盛り上げるのか?
ソロを終わらせるのか? の意思表示をします。
なので、しっかり 「フレーズ」と「アイコンタクト」(6:40からご視聴下さい)で
バンドメンバー全体と コミュニケーションをとることが大事です。
その3 具体的な構成の解説
この曲はもちろん、 ブルースセッション全般のマナーとして 全体の流れを解説します。
【1 イントロ】
【2 テーマ】
【3 アドリブソロ回し】
【4 後テーマ】
【5 カットの合図】
【6 ブルースエンディング】
これが全体の流れです。
【1 イントロ】から解説します。
ブルースのイントロは 「頭からイントロ」と 「ケツからイントロ」の2種類があります。
「頭から」はそのまま 12小節イントロとして、
だれかリード楽器が オープニングソロをとる形で イントロを付けます。
「ケツから」は ブルース進行の最後の4小節を 演奏してテーマに入る方法です。
必ずセッションの前に イントロはどうするの?と 打ち合わせしておくことが大事です。
【2 テーマ】
スイートホームシカゴは テーマを都合3回繰り返します。
普通は2回なのですが、 この曲は3回目に「ブレイク」 という特殊なアレンジが入っています。
3コーラス目の頭から バンド全体が止まる派手なアレンジです。
ボーカルの人が 必ず合図を出しますので、 メンバー全員で見逃さないようにしましょう。
1人でも見逃すと、 大変なことになります。(笑)
【3 アドリブソロ回し】
アドリブは「12小節1コーラス単位」で ストーリー展開していくのが基本です。
特に、「ターンアラウンド」で
「盛り上げストーリー展開」に持って行くのか?
「盛り下げストーリー展開」に持って行くのか?
これをソリストとバック全体で しっかりコミュニケーションをとるのがポイント。
また、いったん盛り上がった後に
さらにバックから連続でソリストをアオり、
最高潮に持って行く「2段階盛り上げ」 という手法もよく使われます。
一段上のブルースセッションを展開するために 是非覚えておいてください!
【4 後テーマ】
ソリストが全員ソロを撮り終わったらボーカリストが「頭の合図」を出し、 後テーマに戻ります。
後テーマも全体で3コーラスです。
3コーラス目は前テーマと同じく 「ブレイク」のアレンジが入ります。
そして、すかさず ボーカリストが「カットの合図」を出して エンディングに入っていきます。
この「カットの合図」ですが、 やはり速めに出すのが大事。
また、周りのメンバーも カットが来るぞ!と予測しながら ボーカルを見ていると 失敗の確率が格段に下がるでしょう。
【6 ブルースエンディング】
「エンディング」は9小節目で バンド全体で「ブレイク」し、
ボーカル、またはソリストが 何らかのフレーズを決めて、
「インテンポ」にて 「半音上コードから解決」で 終わることが多いです。
このタイミングをしっかり覚えて、 バッチリ決められれば ブルースセッションは大団円です!
※カラオケにはイントロやエンディングはありません。
3コーラス毎にテーマ時に出てくる「ブレイク」が入ります。
アドリブでも使ってみると面白いかもしれません。
動画を撮影できる環境がある人は動画配信サイトなどにアップして頂ければ、
見させて頂いてアドバイスいたします。
その他質問などはコメント欄や個人ページに書き込んで下さい!



