
お気に入りに追加こんにちは!
セッションインストラクター
の斉藤 彰広です。
「リズム感がいい」というと、
多くの人は、どんな難しいパターンや
リズムをプレイしても、
まるでデジタルなメトロノームのように
きっちり正確なタイムを
刻めることを指します。
これをいわゆる
「絶対リズム感」としましょう。
これを持っているプレイヤーで
有名な人は、
TOTOのドラマーだった
故ジェフポーカロ氏。
クリックなしのレコーディングで、
イントロとエンディングの
ドラムのテンポを、
ストップウォッチにて
コンマ単位ではかっても、
ほとんど誤差が生まれなかったのは
有名な話。
と、こういう逸話が
残っていたりするので、
多くの人は盲目的に
「絶対リズム感」を
訓練によって身につけようと
努力してしまいます。
でも、残念ながら、
この「絶対リズム感」は
「絶対音感」と同じで、
子供の頃にそういう英才教育を
受けでもしていない限り、
なかなか身につくものでは
ないようです。
と、残念なお知らせを
先にしたうえで、(笑)
今度は希望のお話!
実は、普通に音楽を楽しむうえで、
「絶対リズム感」は
ほとんど必要ありません!
むしろ、中途半端に
そういう能力があった方が、
アンサンブルではアダになります!!
生身の人間と一緒に
アンサンブルをする場合、
一人メトロノームのような人がいても、
逆にグルーヴが
浮きまくってしまうのです。
また、
「お前リズムずれてるよ!」と、
大声で指摘してくるドヤ顔の人ほど、
いざ正確にメトロノームとやらせてみると、
「お前が一番ずれてるよ!」
という落ちになることが多いのも、
不思議な傾向です。(笑)
なので、まずは
「絶対リズム感がなきゃだめだ!」
という、淡い幻想を
捨て去ってしまいましょう!!
そして、大事になってくるのが、
いわゆる「相対リズム感」です!
相手の出す柔軟な
リズム、テンポ、グルーヴに対して、
即座に合わせてリズムを
切れる能力のことを言います。
それこそ、ジェフポーカロ氏のように
超人的な絶対リズムを
持っている人でない限り、
人間の感情に合わせてテンポは揺れます。
盛り上がって気持ちよくなれば、
心拍に合わせて少し早くなるし、
全体を落ちつけようと思えば、
自ずと少し遅くなります。
これをしっかり耳で認識し、
その揺れに合わせて
気持ち良くグルーヴできる、
そんなリズム感の方が、間違いなく
人間同士ならばグルーヴできるのです!
そして、この「相対リズム感」は
大人になってからでも、
十分に身に付きます。
また、良く周りを聞いて
合わせる訓練をする
「相対リズム感」を
鍛える意識になると、
不思議と最低限のリズムキープは
できるレベルの「プチ絶対リズム感」
も身につくから一石二鳥!
要は、カチカチした正確な
「絶対リズム感」は、
今の時代、機械に任せて、(笑)
人間の僕たちは、
「相対リズム感」で、
感情の赴くままに、
気持ちよくグルーヴしよう!
というお話なのでした。
リズム感に自信を失っている人は、
特に参考にしてみてくださいね!
それでは、今日も一日
ガツンとグルーヴさせていきましょう!
