【ギターVSピアノ〜スケール把握の違い〜】
音楽理論とのうまくつきあって行く方法について。
数回に分けてお話しして来ております。
アドリブセッションでよく演奏される
音階のある楽器でかつコード楽器の代表選手はギター&ピアノ
他の楽器の人もこの楽器のどちらかを
ハーモニー感覚を養うために演奏できるといいことが起こります。
まずは全音符で弾ける程度で良いので、
演奏できるとアンサンブルの理解が深まり、
アドリブに確実に活かせます。
しかし、この2つの楽器にはスケールの理解の向き不向きがあります。
「ピアノは絶対音的。ギターは相対音的」
結論から言ってしまうとこのような理解の違いがあります。
単純に視覚的に得られる情報なのですが、
【ピアノは絶対音的理解】
ピアノは白い鍵盤(白鍵)と黒い鍵盤(黒鍵)があり、
更に黒鍵は白鍵より小さく控えめに設置されています。
白鍵だけを演奏しやすくなっています。
つまり
Cメジャースケールを基準にした構造になっています。
白鍵だけを選んで演奏すれば、
何も考えなくても
Cメジャースケールの音を選んでアドリブをとることが出来ます。
また、白と黒のコントラストがあることで、
何の音がシャープ(あるいはフラット)しているとかが
一目で分かります。
五線譜も、調号がない場合は自動的にCメジャーキーですしね。
ピアノとの相性はいいですね。
このことから
ピアノは「ド」とか「ファ♯」とかを一目で理解するのに特化した
「絶対音的理解」に強い楽器だということが分かります。
逆に言うと
音と音の距離感(相対音的理解)は
ギターに比べると掴みにくい傾向があります。
なので、
スケールごとに別々に並びを覚える必要があるし、
演奏のしやすさもキーによって変わってきます。
【ギターは相対音的理解】
一方のギターは視覚的には
どこに何の音があるのかサッパリ分からないようになっています。
弦を押さえることで、振動する弦の長さを変えて音程を変えるという
非常に原始的な構造をもつためです。
更に同じ音が違う弦の違う場所にも存在するので
最初音の配置を覚えるのにとても苦労します。
ギターは構造上
クロマチックスケール(半音階)を基準にして作られています。
というか原始的な構造のためそうならざるを得なかったのでしょう。
ピアノに例えるならば
白黒のコントラストもなく、
鍵盤の大きさも全部同じになって並んでいるということです。
そのため
ギターは
メジャースケールが見えづらく
何の音が使われているのか分かりづらい傾向があります。
(絶対音的理解がしづらい)
しかし逆に言えば、
どのキーのスケールも全く同じ形に見えるため、
相対音的理解はしやすい傾向があります!
【どっちが良い悪いではなく、補完し合うことが大事】
はい、楽器の構造から理解のしやすさというものを見てきました。
この話はどっちが良い悪いということを話ているわけではありません。
大事なのは、
音の理解のしやすさに偏りがあるので、
得意も不得意も生まれるということです。
それぞれの不得意を補完するために
ピアノはナンバリングシステムで
数字でも音の並びを把握しておいた方が良いし、
ギターは形だけではなく
ちゃんと使われている音も理解した方が良いのです。
どの楽器のプレイヤーもハーモニーやスケールの理解は必須です!
ぜひこれらの楽器を触れてない人は実際に触れて
既に楽しんでいる人は更に深めて
ジャムセッションをもっと楽しんで行きましょう!
では今回はここまで!
今回の内容が少しでも参考になれば幸いです。
みなさんの音楽ライフが
より豊かになっていくことを願っています♪
今回もお読みいただきありがとうございました。
執筆は畠山勇一。またね!