
お気に入りに追加
その1 まずはデモ演奏を聞いてみましょう!
(下の画像をクリックでYouTubeへ移動します。)
その2 曲のKeyとコード進行について
この曲はKey:E♭で演奏されます。
コード進行の解説です。
ディグリー(度数)での表記を行っています。ディグリーなどのコード理論についてはこちら。
これに慣れると、コード進行の理解が深まり、様々なKeyや曲に対応できるようになります。
(FTJS!スタンダードナンバー集より。その1の18番目に載っています。)
【曲演奏攻略】
●リズムサイドのポイント
この曲はロバ―タフラッグが原曲ですが
今までに星の数ほどのカバーをされてきた セッション的にも超名曲です。
グルーヴはR&B独特の 「16ビートよりの8ビート」です。
なので、基本ドロップは 「1打パターン」です。
しかし、ドロップの崩し方が 「ゴーストノート」を絡めた
「16分崩し」になると 16ビート寄りの8ビートの感じが とてもよく出るでしょう。
また、この曲は「キメ」 (バンド全体でリズムを合わせる部分) が
アレンジとして入っているのも リズム隊は見逃せないポイントです。
キメに来てからあわててプレイするのではなく、 2小節くらい前から、
「キメ」に向かってプレイする位の セッション的スピード感を意識するのがとても大事です!
また、 「Aメロ」でキメ一つ。
「Bメロ」はコーラス最後のキメが一つ (譜面参照)
と、合計2種類のキメがありますので、
初見を想定するならば、必ずこの2つのキメは事前に歌って確認しておくことが重要です。
また、「Bメロ」最後のキメですが、 その後は基本「ブレイク」になります。
ですが、このブレイクが譜面やセッションホストの意向によって
「1小節」の場合と、 「2小節」の場合があります。
1小節がセッションの現場ではデフォルトですが、
まれに2小節のブレイクを 事前に指定されることもありますので しっかり把握しておくとよいでしょう。
また、2小節の場合は ドラムの「ピックアップフィル」 が入ることが通例です。
●ソリストサイドのポイント
まずソロなどの音使いは以下のようになります。
| ディグリー | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 実音Key:E♭ | ミ♭ | ファ | ソ | ラ♭ | シ♭ | ド | レ |
| B♭管(F) | ファ | ソ | ラ | シ | ド | レ | ミ |
| E♭管(C) | ド | レ | ミ | ファ | ソ | ラ | シ |
この曲はR&Bのフィーリングが基本です。
R&Bとは「リズム&ブルース」
という事で、 シンプルな音使い、かつブルージーな攻め方で
まさに楽器に歌わせるよなイメージでフレージングすると
曲のイメージに合いやすいでしょう。
具体的には、
「メジャーペンタトニック」 (メジャースケールの4,7抜き) を中心にソロをとる。
そこに「ブルーノート」、 特に自然に歌わせやすい 「♭3」や「♭7」を絡めて
ほどよいブルージーさを演出すると サウンドしやすいでしょう。
また、コード進行的に、 「裏コード」というジャズの手法を使って
「盛り上がりコード」を お洒落に演出している部分があります。
「♭Ⅶ7」の部分です。
またここは「キメ」と絡んでいます。
実は、こここそ 「ブルーノート」の出しどころ!
リズムはキメで盛り上がるし、 コード自体も裏コードで盛り上がる。
なので、ここは 少し大胆に音をアウトさせても カッコよく響きやすい箇所です。
なので「ブルーノート♭5」 などの使いどころとも言えます。
さらにキメの処理の仕方ですが、 基本的に2パターンあります。
「パターン1」 キメにリズムを合わせる。
「パターン2」 キメを無視して弾き切って盛り上げる!
ソリストは厳密に キメにリズムを合わせなくても 音楽的に問題ありません。
なので、ストーリー展開に合わせて、 わざとキメを無視して、
バンド全体をアオることも可能です!
特に、「Bメロ」最後のキメは
次のコーラスを盛り上げるのか?
それともここでソロを終えるのか?
のコミュニケーションをバンド全体でとる場所。
この最後のキメを合わせるのか?
それとも無視して盛り上げるのか?
をしっかり意思表示することが大事です!
この曲の中で出てくるもう一つの
「裏コード」である「♭V7」も
盛り上げて「Bメロ」へ向かう仕掛けどころ満載のコードです。
実は「裏コード」というのは、ジャズ御用達のスケール
「オルタードスケール」と 相性がいいです。
でも、このR&Bな曲調にあまりジャズジャズし過ぎたフレージングをすると
ちょっと雰囲気を壊すこともあります。
(もちろん、メンバーとの会話上 ジャズっぽい方が良い場合もありますが。)
そこで、オルタードなんだけど、
あまりジャズジャズせずに歌うように使える「簡単オルタード」というアプローチを知っておくと、
ここでカッコよくプレイできます!
もちろん「ブルーノート」で押し切ってもカッコいいのですが、
是非アプローチの一つとして 覚えておいてください。
また、テーマ演奏時には、メロディへの「オブリガート」も
リード楽器に暗黙のうちに求められる仕事です。
是非忘れずに、 テーマプレイヤーと会話してみて下さい。
その3 具体的な構成の解説
まずイントロですが、この曲はほぼお決まりで、
「Ⅱm-V7の繰り返し」でイントロを作ります。
リード楽器プレイヤ―は軽くオープニングソロをとっても良いかもしれません。
そして、1コーラスが16小節+αと短いので、前後テーマとも、2回とるのが基本です。
アドリブのストーリー展開としても、
やはり2コーラス以上がデフォルトでしょう。
「AB展開」なのでコーラスを
「前半Aメロ」「後半Bメロ」 と大きく二つにわけると 組み立てやすいでしょう。
1コーラス目
【Aメロ】「 」
【Bメロ】「 」
【盛り上げキメ】「 」
2コーラス目
【Aメロ】「 」
【Bメロ】「 」
【盛り下げキメ】「 」
上の虫食いを自分なりのテクニックで 埋めてみて下さい。
ポイントは、 「キメの処理」です。
次のコーラスに突入する時の キメの処理と、 ソロを終わらせる時の処理。
これがはっきりイメージできていれば バンド全体と意思疎通がはかれるはずです!
※カラオケにはⅡ−Ⅴのイントロは入っていません。カウント後17小節のコード進行を繰り返します。
動画を撮影できる環境がある人は動画配信サイトなどにアップして頂ければ、
見させて頂いてアドバイスいたします。
その他質問などはコメント欄や個人ページに書き込んで下さい!



