

こんにちは、畠山勇一です。
「アドリブで演奏して」っと言われると
「何したら良いのか分からなくなって頭が真っ白になってしまう」
という人、多いのではないでしょうか?
原因は沢山あってひとりひとり違うとは思いますが、
「自分にはできない凄技だと思い、恐怖を感じる」
「理論を詰め込んでみたけど、本番での使い方が分からない」
ということが代表的な原因です。
感覚的に捉えて、表現できない得体の知れないものと思ってしまうか、
理論的に捉えて、難解なパズルゲームを解くようなものにしてしまうか、
そういった角度の違いはあるものの、
ひっくるめると「いろいろ考えすぎてしまう」ことに行き着きます。
アドリブに限らず「自由にやっていい」といわれると
何やったら良いか分からなくなる人いませんか?
小学生の嫌いな夏休みの宿題は
「自由研究」と「読書感想文」です。
これらは共に自分に全ての権利が委ねられていて、
計算ドリルをやるのとはワケが違うものでした。
逆に言えば「自由にやっていい」といわれると
誰でも自由な発想を広げていくことができるということに他なりません。
自分でまとめきれないほど自由に発想が生まれるから、
逆に何から始めたら良いのか分からなくなるのです。
こんな時に大事になってくるのが、
「2択の選択にする」ということです。
例えば、
レストランなどで沢山のメニューの中から
1つを選ぶのと、
定食屋でA定食かB定食かの2択から1つを選ぶのでは
判断するまでにかかる時間はぜんぜん違いますよね?
お昼時の込み合った定食屋では時間制限もある中で瞬時に選択をするのです。
まさに、その状況がアドリブセッションの反射と
似ていると僕は思います。
アドリブでは様々楽器のメンバーから、
演奏している曲やコード進行から
多種多様な仕掛けが行われます。
しかも、オンタイムなので、止まること無く次から次へと
時間は流れていきます。
迷っている暇がないのです。
なので、始めからあたりを付けて、
「これが来たこれ」というものを2択で準備しておくのです。
そうすると、そこに耳が行くようになり、
その点にはバッチリ、反応できます。
これは、FTJS!のアドリブレッスンでも実際に取り入れられています。
新しいことを覚える時に特に有効な手段です。
例えば、
2小節などの決まった尺でソロを交代する
「コール&レスポンス」なんかでは
相手が中音域でコールしたら、中音域でレスポンスする
相手が高音域でコールしたら、高音域でレスポンスする
というような選択肢で
反応していく実践練習などを行っています。
こうやって情報をシンプルにして反応することを、
繰り返すこと、様々な角度から行うことで
次第に多彩なアドリブ的反射神経が鍛えられていくのです。
本日のまとめ
・アドリブで「何もできなくなってしまう」のは「考えが膨らみすぎちゃうから」
・とりあえず瞬時に判断できる2択に絞る
・オンタイムで2択のどちらかを選ぶ
・繰り返し実践すること、いろんな視点で行うことで、
アドリブ反射神経は鍛えられる。
全てが2択にはできません。
しかし、迷って立ち止まってしまうのであれば、
まずは第一歩は2択にして歩き出してみるのも良いかもしれませんね。
お読みいただきありがとうございました。
今回の執筆は畠山勇一でした。