

こんにちは、畠山勇一です。
闘うまではいがみ合い、相手を倒すことに全てを注ぐ。
でも、闘いが終われば、
負けた方も勝った方もお互いの健闘をたたえる。
スポーツの世界には、上のような
スポーツマンシップというものがありますね。
スポーツは「強者至上主義」的な一面がある反面
こういったお互いを尊敬し合う文化があります。
対して、音楽の世界にはあまり、競うことはありません。
(速弾き対決とかはありますが…)
そのかわり、讃え合うこともなかなか機会が無いと少ないかな?
と思っていたりします。
僕が楽器を始めた時は、
すごく負けん気が強くて
「アイツよりは自分の方がウマい!」とか
そんなことばかりを心の中で競っていました。
結局「正確さ」や「テクニカルさ」など
分かりやすいものにばかり、意識がいっていて
周りはみんな敵でした。(笑)
しかも、実際は測る物差しなど無いので、
救われることなどありませんでしたが…
上手くないとバンドにも参加できないし、
せっかく参加しても「足引っ張ってないかな?」
なんて不安に感じたり、
逆に「ヘタなやつはバンドに入れたくない」
とかも思ったりして
知らず知らずに比較してしまうのだと思います。
もちろん、そうやってストイックに芸術性を高めることで、
多くのアーティストが素晴らしい作品を残しているのも事実。
プロでなくても、
元ネタのあるコピーバンドや、
正解を作り出すオリジナルバンドではこういう楽しみ方が主流ですね。
やりきったときの達成感は何にも代え難いものです。
しかし、プロ志向ではなく趣味として楽しむのであれば、
「技術やセンスを高めることしか楽しみ方が無い」のは残念です。
みんな音楽が好きだから始めたのに
「お前リズム感無いよ」ってメンバーに言われて音楽から遠ざかったり
「何年やってもプロになれなかったから」という理由で
音楽そのものを辞めてしまったり
そういう「上手くないとダメ」という価値観が
時に悲しくなります。
そんなことを思いながら、
週末のジャムセッション講座へ顔を出しましたが、
そこにはそんな憂いを払拭してくれるような
「お互いを讃え合う空間」が出来上がっていたのです。
ジャムセッションは
やり方さえ知っていれば、
初めて会う人とも楽しめる。
バンド単位でもなく、
「○○(バンド名)のギターの人」とかでもなく、
1プレイヤーとして参加することになります。
更に言うと
人によっては
色んな楽器でプレイする人もいるので、
「帽子被ってメガネかけた男性ピアニスト」とかではなく
1個人の「○○さん」としてセッションを楽しみます。
そんなレベルや趣味志向もバラバラの
メンバー同士が集まるのだから、
普通のバンド演奏ではありえないような
大失敗が日常茶飯事で起こります。
演奏がヘタもウマいも関係なく失敗は起こります。
みんながみんな失敗するもんだから
それすらもセッションの楽しみになっています。
だから、
失敗したら共に励まし合って、
成功したら
(無事にエンディングまで辿り着いたら)
拍手し合って喜んで。
ちゃんと弾ける人が
なぜか自分のソロ中に演奏そっちのけで
踊りだしちゃう珍プレー。
経験が浅い人が緊張して混乱している時に
ベテランが救う好プレー。
多種多様な個性が入り乱れて奏でるサウンドは
きっと録音して改めて聞けるような奇麗なものではないかもしれないけど、
その場所にいた人を楽しくさせる最高のライブミュージックとして
記録ではなく記憶に残るものになるのだと強く思いました。
しかも
そうやって楽しみながらも上達が感じられるのです。
だからこそ、
「あれ?ちょっと見ないうちに上手くなってる!!」
なんて褒め合いも生まれたり。
僕も久々にドラムだけ叩きまくって参加しましたが、
なぜか「畠山さんドラム上手くなりましたね」と
年下の女の子に褒められましたし(笑)
お互いを讃え合う精神
スポーツマンシップならぬ
ミュージシャンシップがある空間が
音楽を心から楽しめる空間なのかもしれないなと思いました。
本日のまとめ
・「奇麗に上手く演奏する」ことだけが音楽の楽しみ方ではない
・失敗すらも醍醐味に変えてしまうのがジャムセッション
・お互いを励まし合って讃えあえる空間が音楽をよりいっそう楽しくする
・楽しく演奏を続けていると確実に上達する
もちろん、ジャムセッションだけでなく
バンド活動にも言えることですね♪
「メンバーのよいところ」を讃え合えると
楽しい音楽ライフが送れそうですね!
今日もお読みいただきありがとうございました。
今回の執筆は畠山勇一でした。