こんにちは!
セッションインストラクター
の斉藤 彰広です。
ジャムセッションの世界には
「セッションホスト」
という文化があります。
簡単に言うと
「セッションの司会役」です。
ほぼアドリブで展開していく
ジャムセッション。
だからこそ、
ある程度参加者が
プレイしやすいように
全体の流れをコントロール
してくれる人が必要。
実は以前
「セッションホスト養成講座」
というのを開催してきました。
もちろんまだまだ実践を重ねる
必要はありますが、概ね好評でした!
僕自身も、
久々に参加者の立場で
思いっきり楽しめました!
ホストの皆さんに感謝です。
参加してみて
素晴らしいと思った点は
沢山あったのですが、
その中でも特に感じたことがあります。
それは
【自己表現のバランス感覚
が素晴らしい!】
ジャムセッションはアドリブです。
つまり、大げさに見方を変えれば
究極の
「自我の表現方法」です!
常にリアルタイムで
自分の出したい音を決定し、
周りとコミュニケーションを取っていきます。
それが最大の醍醐味なのですが、
だからこそ
【自己中心的に陥りやすい!】
という側面も持ちます。
特に技術が発達すればするほど、
長尺なソロになり、
テクニックの披露大会になり、
ひたすらにモノローグ(1人語り)を
バンドに向かって
一方的に展開するような
傾向が生まれます。
また、この傾向は特に日本人に顕著です。
海外のミュージシャン
とセッションすると、
技術レベルと
音楽的コミュニケーションレベルは
割と比例しています。
上手ければ上手いほど
周りを聴いている傾向が強い。
日本人は逆に
上手くなればなるほど周りを聴かない、
自己中心的な人が増える。反比例。
個人的に昔からとっても不思議な現象!
ひどい時には、
自分が初心者だった事も忘れて
「初心者とやるとつまらない!」とか、
しれっと言い始める人も出てくる始末。
気持ちはわかりますが、
これをやってしまうと
セッションが文化として定着しないし、
何より人口が増えないので、
最終的に廃れて、
肝心の「やる場所」がなくなります。
ここでただのミュージシャンの僕が
比較文化論を展開しても
まったく信憑性が無いので、(笑)
話を戻します。
そういった自己中心の罠に
陥りやすいセッションなのですが、
「セッションホスト」という
立場を経験すると
まったく発想が変わります!
なぜなら
【参加者全員の笑顔が目的】
になるから。
参加者一人一人の個性を引き出し、
そしてバンドサウンドに昇華する!
そういうセッションホスト特有の
楽しみが確実にあります。
自分がアドリブで
自我を表現するのはもちろん、
そういったメンバー全員の
個性を混ぜ合わせて、
その時にしか生まれない
バンドサウンドをプロデュースする!
すると、参加者全員の
ご機嫌な「笑顔」という、
何物にも代えがたい報酬が得られます。
この感覚がある人は
【自己表現のバランス感覚
が素晴らしい!】ので、
自己中心的に陥らず、
かと言って引っ込むこともなく、
自由に自分を表現できます。
ひょっとしたら、
こんな【心のバランス感覚のいい人】
を沢山生み出し、
日本のセッション文化レベルを
一気に押し上げる!
そんなロマンを叶えるのに、
「セッションホスト」が
一番近道なのではないか!?
なんて感じた、
素晴らしいセッションでした。
ピンときた方は
ぜひ参考にしてみてください。