読者のみなさんこんにちは!
FTJS!ジャムセッション講座運営事務局の畠山です。
今回は
【さまざまな呼吸の長さのフレーズを身につける】
というお話。
呼吸って言うとなんだか歌のようですが、
楽器演奏も歌と同じです。
楽器演奏の良さでありアドリブする上での弱点であるのが、
「自分の意図しない演奏ができてしまう」ということ。
適当なアドリブばかりしていると、
自分自身も、一緒にプレイしてくれるメンバーも
マンネリを感じつまらなくなってしまいます。
これはリズム隊にも応用できる話です。
目次
●自分の得意なフレーズの特徴を知る
●緩急を付けることの大切さ
●自分のやらないフレーズを練習する
●「まとめ」呼吸の長さを意識できるようになる練習方法
【自分の得意なフレーズの特徴を知る】
ある程度アドリブができるようなった人は
録音なりしてみて、
改めて自分のフレーズの呼吸の長さを分析してみるのが大事です。
呼吸の長さってかなり曖昧な言葉ですが、
自分の演奏を歌ってみて息継ぎのポイントが何処にあるのかです。
息継ぎの場所があっても一瞬なら
それは一呼吸のフレーズである可能性が高いです。
だいたいの傾向を見るとタイプは大きく分かれます。
2小節などの短いフレーズだけのタイプと
ずーっと呼吸が途絶えないタイプ
どちらもあまり良いとは言えません。
前者のように短いフレーズしか演奏できないと
盛り上がることが出来ません。
逆に
後者はバリバリ演奏してしまうことで
アンサンブルから孤立してしまいますし、
最初っからトップギアなので、
聴いている方は飽きてしまいます。
呼吸の長さは
緩急にも大きく関係してきます。
【緩急を付けることの大切さ】
ここでちょっと脱線しますが、
アドリブに緩急を付けることはとても大切です。
そして、これが意外と出来ないのです。
見栄っ張りの人は
最初っから全力投球です。
分かりやすく数値化すると、
テクニックレベルが
100あったら常に80の難度のテクで演奏します。
150あったら120使います。
そこから盛り上がっても
せいぜい20程度しか差がつけられないのです。
逆に自分に自信のない人は
100あっても失敗が怖いので
40くらいしか使いません。
150あっても、自信がなければ40くらいしか使いません。
そこから盛り上がっても
やっぱり20程度しか差を付けようとしません。
では、感動を呼ぶ一流の演奏者は?
もちろんテクニックの習熟度も
常に向上していますので、アマチュアとはレベルが違います。
200としましょう。
そうすると一流の人は
200あってもケースバイケースで
1~150くらいまでを自由に使い分けます。
そこには100以上の差が生まれます。
しかも余力を残しています。
ここぞってときに170くらい出しちゃうので
「凄い!」となるのです。
それが表現の幅なのです。
なので、
凄く初心者で
テクニックレベルが40くらいしかない人でも
1~30くらいまでをアドリブで自在に使い分けられると、
印象に残るプレイヤーとなります。
長年続ければ、
どんな人でもある程度は上手くなりますので、
緩急の表現力はテクの上限とともに上がっていきます。
しかし、そこに気づかないで
テクニックの追求だけして、どんなに上手くなっても
表現の幅は変わらないのです。
【自分のやらないフレーズを練習する】
録音したりした時に
自分の演奏をどうやって聴きますか?
「リズムがよれてる」とか
「このフレーズ間違えた」とか
そういう評価だけしてたら機会損失です。
せっかくなので、自分の特徴を知りましょう。
今回は呼吸の長さの話なので、
自分の呼吸の長さには先ほどのタイプ分けで
どちらの傾向があるかをまずは把握しましょう。
(もちろんタイプは多種多様ですので、
必ずしも当てはまるとは限りませんが…)
そして、
自分のやらないことを
シンプルなことからアドリブに取り入れていく練習をしてみましょ
例えば、
バリバリ演奏して止まることがない演奏を常にしているタイプなら
「アドリブ中に間を作る」ということをやってみましょう!
つまり、
最もシンプルなのは「演奏しない」瞬間を作るということ。
逆の、短いフレーズしか演奏しない傾向がある人は
「1音で良いから4小節以上演奏し続ける」
吹奏楽器なら「ロングトーン」で持続させるのも良いでしょう。
弦楽器などの音が途切れてしまうなら「1音連打」で!
ちなみにドラムやベースなどのリズム隊でいえば、
パターンとフィルインにわけて考えてみて下さい。
パターンはほとんどが1小節を繰り返すパターンですね。
これらを2小節で1まとまりになるようなパターンや
4小節で1まとまりのパターンを考えてみるのも良いですね。
フィルインも長いフィルインばかりなら短いフィルインを
短いばかりならフィルインなら勇気を出して長いフィルインを入れ
【「まとめ」呼吸の長さを意識できるようになる練習方法】
さて、これらをバンドで練習する方法があります。
「チェイス」と呼ばれるコール&レスポンスです。
例えば
8小節から同士のソロのやり取りから始めて、
4小節のやり取りになり、2小節、1小節とどんどん
短いやりとりになり、
最後はお互いにわーっと自由な長さで演奏する
なんて形式のコール&レスポンスなのです。
これは必然的にフレーズの長さを変えざるを得ないので
良い練習になりますよ♪
今回の内容が少しでも参考になれば幸いです。
みなさんの音楽ライフが
より豊かになっていくことを願っています♪
今回もお読みいただきありがとうございました。
執筆は畠山勇一。またね!